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理容師美容師の指名され続ける心理学ラポール:信頼関係の構築 

カウンセリング
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私たち理容師・美容師はお客様が来店して初めて売り上げが成り立つ仕事です。

来店していただくため、再来していただくために日夜技術、接客を学んでいると思います。

技術はウイッグ、モデルで練習できても、人間関係の練習はたとえアイモデルで行ったとしても真剣にできないので短期間での習得は難しいと思います。当然接客の得意不得意ははっきり差が出ます。

どんなに技術が得意でも接客が苦手では技術を披露することは難しいですし、技術を気に入って貰ったとしてもあの人の接客は・・・とお客様に思われてしまう、お客様が離れてしまう原因の一つです。

必要なのは独りよがりではなく相手との信頼関係です。

信頼関係=ラポールの形成

信頼関係を築く事を心理療法の世界ではラポールの形成と呼んでいます。顧客との良好な関係性のことで、カウンセラーやセラピストが行う診療や対話に盛り込まれています。

私達が意識していないだけで、子育て・教育・ビジネス・政治と幅広く活用されています。

ラポールとはフランス語で「架け橋」という意味があります。日本が鎖国時代独自の文化を築き海外から遅れをとっていて、開国とともに飛躍的な発展を遂げたように、相手と自分に架け橋を作って関係性を築き、向上していきましょう。

どうやってラポールを築くの?

信頼関係をいきなり築くというのはやはり難しいです。しかしいくつかのヒントをもとに信頼してもらうようにしていくことは可能です。

まずは自分の考え方を整理しましょう。

ラポールの形成に必要なこと

自分が生きてきた経験の中でたくさんの学びがあり、考え方、世界観があります。当然自分以外の人にもその人なりの世界観があります。

どれだけ勉強していても新しい発見があるように、自分の世界観の中で普通・常識とされていることでも、相手にとっては普通ではなかったり常識ではないこともたくさんあります。

また、時代が変わるとそれまで普通・常識と言われていたものも変わってきたりします。

否定をして押し付けることは可能ですが果たして信頼関係は築けるでしょうか。支配するのではなく良好な関係を築くことが大切だと思います。

距離感

人には距離感があります。これをパーソナルスペースといいます。自分のテリトリーと言えばわかりやすいかもしれません。

距離が近ければ近いほどパーソナルスペースを侵害されるとあからさまな不快感が出ます。

大まかに分けると

  • 〜45cm  密接距離 他人に踏み込まれると不快に感じる距離
  • 45~120cm 個体距離 友人等、手を伸ばせば届く距離
  • 120~360cm 社会距離 声を張れば届く距離
  • 360~ 公衆距離 一人が大勢に向けてコミュニケーションをとるのに適した距離

私たちの仕事は既存の方々、新規の方々、不特定多数の方と接する機会があります。しかもほとんどの場合が密接距離なので尚更「自分自分」での行動・発言では受け入れられず、「戸惑い・モジモジ」ではよくわからない人になってしまい受け入れてもらえません。

逆に好感を持っている人が近い距離にいるとドキドキしたりします。ちょっと侵入したいときは正面より横のほうが適しているといわれています。

実際の距離感もそうですが、心の距離感も大切です。

心の距離感を縮めてラポールの形成を心がけましょう

きく。

「きく」という言葉に割り当てられる漢字は①「聞く(hear)」②「聴く(listen)」③「訊く(ask)」④「効く(action)」⑤「利く(tast)」に大きく分類されます。

日本語は奥深いです。でも同じ「きく」のうち①②③を使うことで信頼関係の礎は築けます。

「聞く」で音として話をききます。「聴く」で話し手の目的・意味・意図を理解し「訊く」で話し手の意図とこちらの意図があっているかを確かめます。

この中でコミュニケーションで特に大事にしたいのが「聴く」です。傾聴とも言われます。

私が聞きたいことを聞くではなく、相手が言いたいことを聴くということ。

類似性の法則

類似性の法則とは、似たもの同士で安心感を得る習性をさします。

広い海で同じ種類の魚が群れをなす、広い荒野でシマウマが群れをなす、海外にいると日本人のコミュニティーがあったり、共通の趣味のサークルがあったりすることなどが良い例です。

似たような服のセンス・境遇・環境・趣味・スポーツ・アーティスト・作家・髪の癖・長さ・・など共通点があったり似ていたりすると安心感や好意を抱きます。

同じ出身、地元、共通の友人などがいると心のどこかに安ど感が出るのがその例です。

たとえ共通の事柄があったとしても上辺だけのハリボテだと、見抜かれてしまったりがっかりされてラポールは崩れていきます。勉強・知識・知恵が大切です。

ペーシングとリーディング

聴くこと、類似性の法則が見つかれば話がスムーズに進むかというとそうではありません。

特に類似性が見つかるとついつい興奮して「~ですよね!」「わかります!」「それ知ってます!一緒ですね!!」等自分が主体となって話をしてしまいがちです。

ペーシングとは読んで字のごとくお客様にペースを合わせる事です。

あくまで主役は客様です。

安心感や親しみやすさを持ってもらいお客様の言語、非言語に合わせてコミュニケーションを進めていくことが大切です。

また、信頼関係が築けてお客様のペースに合わせて話を進めることができても、こちらの提案は決まりにくいです。

そこで大切なのは会話をリードする事、リーディングです。

会話の流れの中にヒントを見つけて話の方向性を目的に向けてリードしていくことです。

「髪の痛みが」「髪の広がりが」「耳回りのハネが」・・・私たちのお客様は髪の悩みがあってご来店されているので、話されたことと同じことばで返してあげて悩みを解決していく方向性に話を進めていきましょう。

お客様の会話にのみこまれて、いつまでも聞き続けなければならない・・・なんてことがないようにリードしていきましょう。

会話の広げ方の上手な方、売れるビジネスマン、セラピスト、カウンセラーは信頼関係を築く為にペースを合わせる事、会話をリードすることがセットになっています。

決して自分の信念を曲げてお客様に迎合するのではなく、よりよい関係性を築く為に使う手法として取り入れていくと気持ちが楽になります。

ペーシングを進めるうえで大切になるのがミラーリングとバックトラッキングですそれはこちらにまとめています。

理容師・美容師もカウンセリングを取り入れている業種なので、基礎的なことやさわりだけでもよいので、こんな方法があるのか、なるほどと取り入れてもらえればと思います。

実はこれだけでもいいところまで行けるのですが、ある一定数になると壁に当たります。あのお客様には通じた手法がこのお客様には通じない・・・カウンセリングが難しくなる、迷いが出る=リピート率に影響する・・・

この解決方法は後程アップします。

よく、勉強講習なんて意味があるのか、今は情報化社会だからブログやYouTubeで学べるからいいのでは?と質問される時があります。面白い記事をみつけたので参考にして下さい。なるほど!と理解できます。

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